英監督がそれぞれの役に用意した
「新たなハードル」

すでに英監督の手から離れ、それぞれのキャストのものとなるほど確立している各キャラクターだったが、本作において、英監督はそれぞれに「新たなハードル」を用意した。たとえば、夢子役の浜辺に対しては、初めて徹底的に敗北感を味わう設定。芽亜里役の森川に対しては、彼女が敢えて通って来なかった歌唱に挑戦させ、「レ・ミゼラブル」調のミュージカル・ナンバー「開拓民の唄」（作詞：英勉＆高野水登）を披露するシーンが用意された。
森川とともに熱唱し、常にカッコ悪い鈴井役の高杉真宙に対しては、初となる“男前”なシーンを、西洞院役の岡本夏美やユメミ役の松村沙友理に対しても、服従していたはずの生徒会長・綺羅莉への裏切り行為という、原作ファンも驚愕の設定が用意されている。そんな「新たなハードル」を彼らが超えていく様も、大きな見どころになっている。